核酸の構造解析サービス開始
株式会社アグロデザイン・スタジオ(本社:千葉県柏市、代表取締役社長:西ヶ谷有輝、以下アグロデザイン)は、構造ベース創薬のための構造解析サービス『AgroBox』においてDNAやRNAを含む核酸の構造解析サービスを提供開始しました。これまでタンパク質のみを対象にしていた構造解析受託サービスを拡充し、立体構造を予測することが難しい核酸分子の構造決定を実施することで、核酸医薬や核酸標的薬等の研究開発を支援していきます。
プレスリリース(PRTimes)
近年、創薬モダリティの多様化が進んでおり、一般的な低分子医薬品、高い特異性をもつ抗体医薬品に加えて、両者の利点を兼ね備えた中分子医薬品が実用化されています。中分子医薬品としては、タンパク質と同様にアミノ酸で構成された環状ペプチドが代表例に挙げられますが、タンパク質と同じ生体高分子であるDNAやRNAといった核酸を成分にもつ核酸医薬品も遺伝性疾患の治療に使われるなど注目されています。
これらの医薬品開発では、疾患関連タンパク質などの標的分子の立体構造情報を利用することで、特異性が高く副作用の小さい優れた薬剤(分子標的薬)の開発を効率的に進めることができます。タンパク質の立体構造情報を実験的に取得する手法は確立しており、公的な立体構造データベースの利用や、2024年のノーベル化学賞受賞で幅広く知られることとなったAIによる予測構造も利用することで、医薬品開発は以前よりもスピードアップしています。当社でも、それらの技術を応用することで分子標的創農薬に取り組んでいます。
一方で、核酸医薬品や核酸分子を標的とした医薬品の開発では、立体構造決定の段階がボトルネックとなっていると考えられます。タンパク質と比べて核酸の立体構造登録数は少なく、また、アミノ酸配列から高精度に立体構造を予測できるタンパク質とは異なり、核酸分子はその配列から全体構造を精度よく予測することが難しいのが現状です。
この課題に対してアグロデザインでは、タンパク質をターゲットにして展開中の構造解析受託サービス『AgroBox』を拡充し、核酸分子の立体構造解析受託サービスを提供開始することにいたしました。本サービスを通じ、創薬研究支援を推進してまいります。
【サービス概要】
当社で実施しております『タンパク質構造解析受託サービス(AgroBox)』の対象を核酸分子にも拡大します。
『AgroBox』は、結晶構造解析に必要な「結晶化条件のスクリーニング」から「立体構造モデルの構築」まで当社にお任せいただく受託サービスです。X線回折測定は、当社が有するマシンタイムを利用し、国内放射光施設(SPring-8、高エネルギー加速器研究機構 Photon Factory、AichiSR)、海外放射光施設(Swiss Light Source(アップグレード期間中はEuropean Synchrotron Radiation Facility))から適切な施設を当社研究者が選択して実施いたします。
当社には核酸の結晶構造解析経験を有する研究者が複数在籍しておりますので、安心してお任せください。
本サービスの詳細につきましては、以下のURLをご覧ください。
本サービスの詳細につきましては、AgroBox事業部にお問い合わせください。
Email:sales@agrobox.jp
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